【研修登壇】経営指導員向け研修「海外展開支援の進め方」に登壇しました
2026年9月14日、商工会議所の経営指導員向け研修にて、「海外展開支援の進め方」をテーマに5時間の講義を担当しました。
研修の最初に、受講者の皆さんにひとつ質問をしました。
「うちの商品、台湾で売れませんかね?」
地元の事業者の社長から、こう相談されたら最初に何と答えるか。そして5時間後の最後に、まったく同じ質問をもう一度しました。
本研修は、商工会議所の経営指導員の方を対象に、小規模事業者から寄せられる海外展開の相談にどう対応するかを、講義とワークで考える内容です。
- 海外展開は「目的」ではなく、経営課題を解決する「手段」
- 小規模企業の海外展開は「テスト → 検証 → 拡大」で小さく始める
- 初回相談の最初の10分で聞くべき7つのこと
- 海外展開を勧めることだけが支援ではない(見極め)
- 指導員は「全部答える人」ではなく、専門機関につなぐ「ハブ」になる
全部答えなくていい。まず整理できればいい
海外の相談と聞くと、英語、貿易実務、現地の法律や規制……と、知らないことばかりに思えます。けれど、経営指導員が海外ビジネスの専門家になる必要はありません。
研修でお伝えした経営指導員の海外展開支援の基本は、次の5つです。
聞く → 整理する → 見極める → つなぐ → フォローする
この中に「全部答える」は入っていません。台湾の食品規制を知らなくても、「何を売りたいのか」「なぜ台湾なのか」「誰から問い合わせが来たのか」は聞けます。そこまで整理したうえで専門機関につなぐだけで、支援の質は大きく変わります。
最初の10分で聞く7つのこと
ワークでは、初回相談で確認したい項目を7つに整理し、受講者同士で経営者役・指導員役・観察者役に分かれた模擬相談を行いました。
- WHY:なぜ海外なのか
- WHAT:何を売るのか
- WHO:誰が買うのか
- WHERE:なぜその国なのか
- HOW:どう売るのか
- MONEY:いくら使えるのか
- PEOPLE:誰がやるのか
特に止まりやすいのが MONEY と PEOPLE です。国内で5,000円の商品を海外でも5,000円で売れば同じ利益が残るかといえば、物流費・関税・販売手数料・為替を考えると、そうはなりません。「売れる」と「儲かる」は別の話です。
目的、顧客、商品、価格、物流、体制。こうして並べてみると、全部が経営の話です。海外展開も、結局は経営だということが、研修を通じて一番お伝えしたかったことでした。
講演概要
- 講演テーマ:海外展開支援の進め方 ― 小規模事業者の「海外に売りたい」にどう対応するか
- 講義時間:5時間(講義・グループワーク・模擬相談)
- 対象:商工会議所の若手経営指導員
海外展開のご相談を承っています
海外展開の相談を受けても、海外へ行くことを勧めるのが正解とは限りません。国内事業や資金繰りの状況によっては「今は国内を整えましょう」とお伝えすることも、正しい支援だと考えています。
弊社では、次のような支援を行っています。
- 海外展開の目的整理と、事業戦略上の位置づけの明確化
- テストマーケティングを含む、小さく始める海外販路開拓の計画づくり
- 海外展開に伴う収支計画・資金計画の策定
- 支援機関の皆さま向けの研修・勉強会の講師
「海外から問い合わせが来たけれど、どうすればいいか分からない」という段階からで構いません。お気軽にご相談ください。


